Heddon Darting Zara Spook #9200 #9210 | オールドルアーのコト

HEDDON

へドン ダーティングザラ(1937〜55年)

ダーティングザラに関して言えば、ほぼメインで語られるコトがないような立ち位置のプラグです。歴史的には古く、1937年よりプラスチックモデルとしてカタログ掲載がされました。特徴的な口の造形でネットで見たことがあるという、オールドタックル好きの方は多いでしょうが、あえて手にして調べてという方は少数派なのではと思います。

それではダーティングザラの紹介をしてまいります。もともとはウッドモデルとして1932年に販売開始されました。あとで案内するプラスチックモデルもそうですが、2つのプロダクトNo.が存在します。”#6550、#6600″です。ボディシェイプの変更があり、#6550は太めのボディで1932年のみ存在した幻のモデルです。その後、細長いボディで#6600として1943年まで製造されました。

本題のプラスチック製ダーティングザラを案内します。ウッドモデルの最終期とやや重なる年代があり、1939年にスプークモデルが登場します。本来は”ダッシュスプーク”という名称で発売される予定だったたようですが、BOXスタンプの資料以外を見つけだすことができませんでした。ステンシルネームには”DARTING ZARA”しか存在しないのかもしれませんね。
参考:My bait shop.com

そんな謎が深まったダーティングザラは1939〜43年は”3フックモデル”の#9200です。このNo.は1950年代のダイイングクイーバーと被りますが、販売時期は重ならないです。そして、今回画像で紹介しているダーティングザラは、#9210の1939〜55年まで作られた2フックタイプになります。こちらのモデルが一般的に目にする機会が多いモデルです。

アクションは名前の通り、ダートアクションをメインとし、ラインアイの位置からも潜ることが想像できます。水面から20cmくらいを泳がせるコトが可能です。スプラッシュをだしたり、ペンシルベイトのように首をフラせることもできるので、比較的オールマイティなルアーです。さらに販売の終了が近くなる1950年には、テールにペラを搭載した#S9210が約5年間登場し、まさに全てをこなしてしまう、マルチプラグとなり、そのまま伝説となり現在まで再販はされていません、、

写真のダーティングザラは、ほとんど使用されておらずSSカラーのラメも残っています。1940-50年代に作られたゴールドペイントアイのタイプになります。取引されている価格は、普通レベルの状態でおおよそ5000円前後です。希少なウッドモデルは数万円、紹介した幻のモデルは一般人の手の届く範囲ではないのでしょう。この機会に特徴的な見た目と多彩なアクションを可能にしながら、再販を願う声が届かないダーティングザラを手に入れてはいかがでしょうか、、

参考:HEDDON CATALOGED LURES 1902-1984

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