Heddon Wouded Spook #9140 | オールドルアーのコト

HEDDON

へドン ウンデッドスプーク(1939年〜)

へドンの歴史の中でダブルスイッシャータイプのルアーはたくさんあります。例えば、ドワジャックミノー、トーピード、SOSミノーなどです。今回紹介するウンデッドスプークもダブルスイッシャープラグで、その中でも販売期間が長く、現在でも根強いファンからの切望により再販がされるほどのプラグです。とりわけ、日本での人気が極端に高いように伺えます。それでは紹介してまいりましょう。

ウンデッドミノーは1939年、ヘドンがプラスチックに舵を切り始めてきた頃に発売されました。前身はウッド製のSOSウンデッドミノーにあたります。発売当初はSOSミノーの流れから、2フックモデル、3フックモデルがそれぞれ発売されていましたが、1943年を最後にカタログから消え、2フックモデルだけになります。

1976年までと販売期間が長いため、各年代での特徴があります。今回の写真の個体は、1950年代に作られたタイプです。特徴はゴールドペイントアイ”金目”と呼ばれるアイになっています。一部に塗装が剥がれるキズがありますが、クリア焼けにより全体に黄ばんで風格が漂っています。この年代より前の1940年代のモデルは、アイ部分に凹みのある”プレスアイ”となっており他の年代とは一線を画す価格帯での取引がされています。

先に「日本での人気が高い」と書きましたが、その理由はというと、実は日本での販売期間が世界とは異なります。正確には日本企業のスミス社が米ヘドンに依頼をかけ、日本マーケット用に製造し再販がされたのです。この時はスミスとへドンの間にトラブルがあったようですね、、つまり全世界向けカタログでは1971年までの掲載ですが、日本ではその後も販売があったということになります。

初期の頃の”ボス付きのペラ(通称ボスペラ)”

トラブルというのは、よく知られている話ではありますが、、ヘドンへ再販を依頼し、完成したと思いきや”ザラ2のボディ”に前後ペラを付けた”なんちゃってウンデッドスプーク”が届いてしまったようで、今更引き返せないとうことでそのまま販売してしまったという、日本企業では考えられないようなハナシなのです。
詳しくは→”玉越アカデミー校長室

現在でも販売が続いており、上記の”ミス再販モデル”の復刻などへドンダブルスイッシャーの代名詞のようなルアーになっているのです。オールドの取引価格はそれほど高額にはなりませんが、再販スミスモデルは特別なカラーによっては、高額は取引がされているようです。歴史的な背景は置いといたとして、非常に使いやすいルアーです。ひとつボックスに入れておくのは、悪い選択ではないかと、、

参考:HEDDON CATALOGED LURES 1902-1984

タイトルとURLをコピーしました